固着とは?まずは原因を知ろう!
それでは、固着についてまとめていきます。
固着とは、釣竿の各部分がくっついてしまい動かなくなること。
難しく考えず「固着=セットした釣竿が片付けられない状態」と捉えてくれてOK!
固着は振出竿で起こりやすいです。
振出竿とは、まるで警棒のように伸び縮みする釣竿を指します。
コンパクトに収納できて、とても便利ですが「固着」が起こることを知っておくと◎です。
釣竿が「元に戻せない..」「縮まない..」などのトラブルに慌てず対処できると思います!
「固着って言うほど大変か?」と感じた人もいるでしょう。
たしかに釣行中はあまり気にならないトラブルかもしれません。
実は固着って釣行後に起こると大変なんです!
釣竿が縮まず、長い状態のまま自宅に持ち帰るのは大変ですよね。
車に収納ができないこともあり得ます。
電車を利用する際も、同じくらい大変。
周りの人に高確率で迷惑をかけてしまうことも。
大抵の場合、1箇所の継ぎ目が固着することが多く「なんとか持ち帰れた!」とラッキーが起こります!笑
ですが「複数の継ぎ目が固着する」「穂先部分が固着し破損する」リスクもあるので、あらかじめ原因や対策を押さえておくと◎
余談ですが、6本継ぎの振出竿を使用する方がいらっしゃいました。
5ヶ所ある接合部の内、2ヶ所〜3ヶ所が固着してしまい「車に収納できない」という経験をしたそうです。
私がこのようなトラブルに直面したら、頭がフリーズしちゃいそうです。笑
後ほど詳しくまとめますが、固着の原因はなんなのでしょうか?
結論から言いますと「振出竿を勢いよく伸ばす」ことが1番多い原因です。
勢いよく振出竿を伸ばした場合、釣竿の接合部に必要ない負荷がかかります。
そうなると接合部の空気がなくなり、釣竿同士が密着したり、張り付いてしまうのはイメージしやすいです。
吸盤が冷蔵庫やガラスに張り付くのと同じ原理ですね!
ほかにも「振出竿の伸ばし過ぎ」が原因で固着が起こります。
釣竿は先端が細くなるテーパー構造をしていて、伸ばし過ぎると密着力が高まる原因に。
内部の空気も排除され、一段と振出竿が縮まなくなるんです。
釣り場に着いたら「早く釣りをしたい!」と気持ちが高まりますね。
その感覚めちゃめちゃわかります。
私も釣り始めたての頃は、勢いよく釣竿を準備してしまい痛い目をみました..。笑
少しでも固着を回避するためにも「丁寧に焦らず釣竿を準備する!」ことを意識しましょう♪
私も意識するようにしています!笑
現在、振り出し式の釣竿を愛用している人は少ないかもしれません。
複数本のパーツ(バットやティップなど)を継ぐタイプである、並継や印籠継ぎ(ルアーロッド、船竿など)を使用する機会が多くなったのが理由です。
これから淡水釣りや磯釣りを始める人は、振出竿に出会う機会が多くなると思います。
アユ竿や渓流竿など淡水用の釣竿、グレやチヌを快適に狙える磯竿の主流が「振出竿」だからです。
主流ではありませんが、シーバスロッドにも振出竿が採用されています。
あなたが振出竿を愛用しているなら、この記事を読むことで「固着の原因」「固着の予防」「固着の解決策」を押さえてくださいね!
釣竿の固着&畳めない主な原因4選とは?
それでは、釣竿が固着・畳めない主な原因4選をご紹介です。
下記に「釣竿が固着&畳めない原因4選」についてまとめたので、チェックしてみてください。
【釣竿が固着&畳めない原因4選】
- 内部に砂や塩が詰まる
- 気温や湿気の影響
- 釣竿を無理に伸ばす
- 接合部分・グリップ部分の経年劣化
上記の「釣竿が固着&畳めない原因4選」を読んでみて気になるポイントはありましたか?
釣竿が畳めない原因①:最大の原因は、内部に砂や塩が詰まっている
釣竿が畳めない原因①は「砂や塩が詰まる」ことです。
振り出し竿が固着する、最大の原因といっても過言ではありません。
砂や塩が釣竿の内部に付着していると、継ぎ目の滑りが悪くなります。
すると、釣竿の継ぎ目で摩擦が起こり伸び縮みしなくなるんです。
海釣りで使用した振り出し竿は、すぐに真水で洗浄しましょう!
塩分や砂が付着し続けるのを回避できるでしょう。
下記に「砂や塩が詰まる」が原因で起こる固着を回避するために、チャックするべきポイントをまとめています。
釣竿の固着で困りたくない人は、ぜひ参考にしてください!
【チェックポイント4選】
- 海釣り後放置していないか?
- 波飛沫を浴びていないか?
- 地面に釣竿を置いていないか?
- 継ぎ目に砂が入り込んでいないか?
続いて「砂や塩が詰まる」ことが原因で起こる固着を解決できる策をピックアップしました。
スムーズに釣竿の固着を改善したい人は、必見です♪
【固着の解決策3選】
- 真水をかけながら、軽くひねって伸び縮みさせる
※ガイド部分は繊細なので破損に注意! - 真水に30分ほど放置し、内部の塩を溶かす
- 内部の塩が溶け次第、水分を布(タオルなど)で拭き取り乾燥させる
釣竿が畳めない原因②:気温や湿気の影響で内部が膨張し、継ぎ目が引っかかる
釣竿が畳めない原因②として「気温や湿気の影響」があります。
特に梅雨や夏の時期に注意です。
近年、多くの釣竿は「カーボン素材」で作られています。
カーボン素材って「高感度」「軽量」など多くのメリットがあるのですが..。
実は直射日光など「熱に弱い」という特徴があります。
炎天下の日には、釣竿内部が膨張してしまうんです。
すると、継ぎ目の隙間が無くなり「固着」してしまいますよね。
湿度の高い日も注意です。
釣竿の金属部分が腐食する可能性があります。
継ぎ目部分が錆びると、振り出し竿が伸び縮みしなくなるのはイメージしやすいです。
下記に「気温や湿気の影響」が原因で起こる固着を回避するために、チャックするべきポイントをまとめています。
釣竿の固着で困りたくない人は、ぜひ参考にしてください!
【チェックポイント4選】
- 炎天下に長時間釣竿を放置していないか?
- 炎天下に放置してしまい、振り出し竿が畳めないことがあったか?
→畳めないことがあるなら、対策ができます! - 釣行中に釣竿が熱を帯びていないか?
- 湿気で膨らんでいないか?
続いて「気温や湿気の影響」が原因で起こる固着を解決できる策をピックアップしました。
スムーズに釣竿の固着を改善したい人は、必見です♪
【固着の解決策4選】
- 日陰で釣竿を冷やす(夏場)
- 氷水や氷で釣竿を冷やし膨張を抑える(夏場)
- 逆に釣竿を温める場合もある(冬場)
- ぬるま湯で釣竿を温める(冬場)
釣竿が畳めない原因③:釣竿を無理に伸ばしている!
ジョイント部分(継ぎ目)が抜けたりズレているかも
釣竿が畳めない原因③として「釣竿を無理に伸ばしている」があります。
振り出し竿を伸ばす時に力みすぎていませんか?
少しでも釣りの準備時間を短縮したい気持ちはわかります。
ですが、釣竿を力強く伸ばし過ぎると、ジョイント(継ぎ目)部分が抜けたり、ズレてしまうことも。
本来の位置から竿がズレてしまうと、伸縮や分解をスムーズにおこなうのは難しいです。
固着の原因になるので、ぜひ「丁寧に振り出し竿を準備する!」「適当な力で並継ぎを準備する!」ことを心かけてくださいね♪
下記に「釣竿を無理に伸ばしている」ことが原因で起こる固着を回避するために、チャックするべきポイントをまとめています。
釣竿の固着で困りたくない人は、ぜひ参考にしてください!
【チェックポイント2選】
- 勢いよく振り出し竿を伸ばしていませんか?
- 手元付近(最後の節)がはまりすぎていない?
「カチッ」となったら危険です!
続いて「釣竿を無理に伸ばしている」ことが原因で起こる固着を解決できる策をピックアップしました。
スムーズに釣竿の固着を改善したい人は、必見です♪
【固着の解決策】
- ゆっくり釣竿を回しながら押し込む
※ガイド部分に注意です! - ジョイント(継ぎ目)部分にシリコンスプレーを適量吹きかけ滑りをよくする
※多くかけ過ぎると、機能性が下がるので注意!
釣竿が畳めない原因④:接合部分・グリップ部分が経年劣化・固着している
釣竿が畳めない原因④として「接合部分・グリップ部分が経年劣化」していることがあります。
長年、同じ釣竿を使用していたら「経年劣化」してしまいますね..。
接合部分・グリップ部分の滑りが良くないと、釣竿をスムーズに伸び縮みさせるのは難しいです。
ある程度、経年変化は仕方ないですが、ぜひ釣行後は入念なメンテナンスをお願いします。
また、1年に1回専門業者にオーバーホールを依頼するのも良いですよ♪
長い期間、相棒と一緒に釣りを楽しめると思います。
下記に「接合部分・グリップ部分が経年劣化」したことが原因で起こる固着を回避するために、チャックするべきポイントをまとめています。
釣竿の固着で困りたくない人は、ぜひ参考にしてください!
【チェックポイント4選】
- 釣竿を購入して数年経過していないか?
- 定期的なメンテナンスをしているか?
- 接合部分に塩分がついていないか?
- 接合部が酸化して錆びていないか?
続いて「接合部分・グリップ部分が経年劣化」したことが原因で起こる固着を解決できる策をピックアップしました。
スムーズに釣竿の固着を改善したい人は、必見です♪
【固着の解決策4選】
- 丁寧に優しく接合部やグリップの汚れを落とす
- 専門業者にオーバーホールを依頼する
- 防錆潤滑剤(クレ556/CRC556)を使用して錆びを改善する
- シリコンスプレーを使用して潤滑を回復させる
超重要!釣竿の固着&畳めないを回避できる予防策4選
続いて、釣竿の固着・畳めないを回避できる予防策4選をご紹介です。
下記に「釣竿が固着&畳めない回避方法4選」についてまとめたので、チェックしてみてください。
【釣竿が固着&畳めない回避方法4選】
- 釣行後は真水(水道水など)で洗う
- シリコンスプレーを活用する
- 回しながら伸び縮みさせる(無理に力を入れない)
- 炎天下や湿気の多い場所に放置しない
上記の「釣竿が固着&畳めない回避方法4選」を読んでみて気になるポイントはありましたか?
予防策①:釣行後は真水(水道水など)で必ず洗おう
予防策として「釣行は真水で洗うこと」があります。
釣竿を使用したら、できるだけ時間をあけずに洗いましょう!
真水とは、塩分を含まないお水のこと。
基本的にご自宅の「水道水=真水」です。
安心してシャワーや蛇口から出るお水で、釣竿を洗ってくださいね♪
釣竿によって「海水」「砂」「泥」は最大の敵。
固着はもちろん、性能劣化や錆びる原因にもなります。
釣竿を真水で洗ったら、必ず乾燥させてくださいね♪
風通しの良い場所なら、時間をかけずに釣竿が乾くのでおすすめです!
予防策②:シリコンスプレーを活用しよう!ジョイント部に効果抜群!
予防策として「シリコンスプレー」を活用するのも良いですね。
金属の錆びや固着を防ぎ、かつ摩擦を軽減してくれます。
「最近釣竿の伸び縮みが良くないな..」と感じていたとしても、スムーズな伸縮が可能になるんです!
適量を使用することが重要です。
シリコンスプレーをかけすぎると、動きが悪くなることも!
心配な方は、布にスプレーを吹きかけ、釣竿に塗布して馴染ませるのが◎
予防策③:回しながら伸び縮みさせよう!無理に力を入れないのがコツ
釣竿が伸び縮みしない時に、闇雲に引っ張っても効果はありません。
破損する可能性もあるので、避ける方が無難でしょう。
なかなか釣竿の固着が解消しない時は、軽く回転させながら伸び縮みさせるのも良いですよ。
摩擦を軽減できるので、すんなり動き出すことも♪
予防策④:炎天下&湿気の多い場所に放置しない!
意外と忘れがちですが、炎天下に釣竿を長時間放置しないでください。
カーボン製の釣竿だと直射日光に熱せられ膨張してしまうんです。
固着の原因になります。
湿気の多い場所にも要注意です。
ちゃんと使用後に乾かさないと、錆びの原因になります。
釣行後に釣竿を車に置きっぱなしにする人は多いと思います。
夏場の車内は高温になるので、釣竿の性能が劣化してしまうかも..。
心配な方は、自宅に釣り道具を収納しておくのが無難です。
予防はした!それでも固着した場合は?
いくら気をつけていても「固着」が起こることはあります。
固着が釣り場で起きてしまった際、注意してもらいたいことがあります。
無理に釣竿を縮めるのは、絶対に避けてください!
大切な釣竿が破損するトラブルに繋がるからです。
力任せに固着部分を押し込み「ガイドが折れた」「竿先が折れた」という話を耳にします。
誰かに手伝ってもらい固着を直すのもNGです。
お互いに釣竿を握り、逆方向に捻るとすぐに解決しそうに感じます。
実際には不均等な力が接合部にかかり「破損」に繋がることも..。
釣竿が繊細な鮎竿が固着した場合は、一段と破損リスクが高いので一段と気を引き締めましょう!
それでは、推奨する「固着の解消法」についてまとめていきます。
上記の見出しでも紹介しましたが、重要なので再度まとめさせてください♪
まずは釣竿の尻栓を外します。
その後、地面にクッション性のあるものを敷きましょう!
折り畳んだタオルなどが◎です。
最後のステップは、真っ直ぐ立てた状態の釣竿で「トントン」と床に置いてあるクッションを優しく突っつくだけになります。
時間はかかりますが、1番安全かつ確実な固着解消法です。
釣竿が破損しない程度の力で気長にショックを与え続けるのがポイント!
また、ガイド付近やティップは折れやすいので手で持つのは避けるのが良いでしょう。
上記の方法で固着が解決できないなら「お湯」を使うのも一つの手です。
釣り場にお湯がある場合はお試しください!
解消法は至って簡単です。
釣竿の固着部分を数秒間「熱湯」で温めるだけでOK。
密着している部分が膨張するので、わずかながら隙間ができます。
あとは釣竿が折れない程度の力で取り外してください♪
これは余談ですが、定期的に手入れやメンテナンスをしてない釣竿って「尻栓」が固まり取り外せないケースもあります。
塩や砂が噛んでいて、なかなか外れないんです..。
こんな時はお湯で尻栓を温めてしまうと、意外とすぐに取り外せます。
膨張効果も期待できますし、ネジ部分に溜まった塩や砂を洗い流せます。
最後になりますが、日頃から釣竿のメンテナンスを行うことを推奨します。
本音を言えば釣行後、すぐにメンテナンスができたら◎ですが..。
疲労感や家族サービスで、それどころではない場合もあるかと。
思い出した時でも良いので、ぜひ定期的な「メンテナンス」「洗浄」を心がけましょう♪