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釣竿に使用する竹について|9種類をご紹介!
それでは、釣竿に使用する竹についてご紹介です。
下記にこれから紹介する「釣竿に使用する竹|9種類」をまとめたので、まずは全体把握をしてみてください。
【釣竿に使用する竹|9種類】
- 布袋竹(ほていちく)
- 矢竹(やだけ)
- 丸節竹(まるぶしちく)
- 五世竹(ごせだけ)
- 淡竹淡竹(はちく)
- 高野竹(こうやちく)
- 真竹(まだけ)
- 黒竹(くろちく)
- らっきょう竹
上記にまとめた9種類の竹について、詳しくまとめていきますよ!
さっそくですが、竹の種類①として「布袋竹(ほていちく)」をご紹介です。
竹の種類①:布袋竹(ほていちく)
竹の種類①として「布袋竹(ほていちく)」をご紹介です。
布袋竹は茎の下部(節間)が詰まって膨らんでいることが特徴的。
この膨らみが七福神である「布袋様のお腹にみえる」ので、布袋竹(ほていちく)と命名されました。
とても縁起の良い竹なんです♪
釣竿の材料としても人気が高く、握り部分によく使用されています。
弾力や反発力を兼ね備えているので、さまざまな竿のベースになることが魅力です!
延べ竿から磯竿まで利用されています。
調査したところ、これから紹介する矢竹(やだけ)の次に釣竿の素材として使用されているそうです。
そんな布袋竹を使用した釣竿は、独特な「粘り強さ」を備えています。
グラスロッドとカーボンロッドだと、グラスロッドに近いことが特徴です。
粘り強いので、ヒットした魚を逃しません!
【布袋竹(ほていちく)の概要】
分類:イネ科・タケ亜科・マダケ属・ホテイチク
別名:呉竹(クレタケ)・五山竹(ゴサンチク)・小桟竹(コサンダケ)・虎山竹(コサンダケ)・ジンメンチク(人面竹)
特徴:高さ10m前後まで成長すること
茎径:2cm~5cm
どんな釣竿に使用される?:へち竿・船竿・てんから竿・たなご竿・真鮒竿など
竹の種類②:矢竹(やだけ)
竹の種類②として「矢竹(やだけ)」をご紹介です。
矢竹はお名前にもありますが、古くは弓矢の材料に使われていました。
適当な弾力と硬さがあることが魅力です。
和竿で最もよく用いられる竹材です。
まっすぐで節の間隔が均一なこともあり、細工しやすい竹材でもあります。
強固さやパワフルさを備えているので、ヘラ竿(穂先以外)、アユ竿、渓流竿など、さまざまなの部分に用いられますよ。
そんな矢竹を使用した釣竿には、独特な「反発」がみられます。
グラスロッドとカーボンロッドだと、カーボンロッドに近いことが特徴。
反発が強いので、魚の反応(アタリ)を捉えやすいです!
一方で、反発の強さから魚の反応(アタリ)を弾くこともあるので注意。
【矢竹(やだけ)の概要】
分類:イネ科・タケ亜科・ヤダケ属・ダケ
別名:矢篠(やじの)・矢野竹(やのたけ)
特徴:節の隆起が小さいこと
茎径 5mm~15mm
どんな釣竿に使用される?:へら竿・はぜ竿・山女魚竿・てんから竿・たなご竿・真鮒竿など
竹の種類③:丸節竹(まるぶしちく)
竹の種類③として「丸節竹(まるぶしちく)」をご紹介です。
見た目の特徴として節が膨らんでいます。
硬い竹なので、海で使用する釣竿に使われることが多いです。
また、皮身(竹の子を包んでいる皮)が厚いことも特徴のひとつ。
弾性に優れているので、穂先に使用する竹材にも適しています。
張りの良い古竹などが、穂先として用いられますよ♪
そんな丸節竹(まるぶしちく)を使用した釣竿には、独特な「反発」がみられます。
先ほど紹介した矢竹(やだけ)と同じく、グラスロッドとカーボンロッドだと、カーボンロッドに近いです。
反発が強いので、魚の反応(アタリ)を捉えやすいことが魅力。
アタリを弾くこともあるので、スリリングな魚との駆け引きを楽しみましょう!
【丸節竹(まるぶしちく)の概要】
分類:イネ科・タケ亜科・メダケ属・メダケ
別名:篠竹(しのだけ)
特徴:節の上が丸く膨らんでいること
茎径:10cm~15cm
どんな釣竿に使用される?:へち竿、シャクリ竿、船竿など
竹の種類④:五世竹(ごせだけ)
竹の種類④として「五世竹(ごせだけ)」をご紹介です。
寒竹(かんちく)と呼ばれることがある竹材になります。
五世竹(ごせだけ)は特性や調子が「布袋竹(ほていちく)」に似ています。
ですが、重さがやや異なり「五世竹>布袋竹」となるので、ぜひ釣り知識として押さえましょう♪
五世竹(ごせだけ)1番の魅力は、見た目の美しさです。
節間が等間隔な美しい竹が、職人により磨かれた1本は和竿として文句の付けようが御座いません。
和竿以外にも、へち竿や船竿の材料になることがあります。
竹の種類⑤:淡竹(はちく)
竹の種類⑤として「淡竹(はちく)」をご紹介です。
硬さや丈夫さを備える竹材になります。
さまざまな釣竿のベースになることが特徴のひとつ。
具体的には、渓流竿やアユ竿の手元部分に使用されます。
収穫したから2年以上経過した古竹の場合、磯竿や石鯛竿として利用されることも。
加工しやすいことが淡竹(はちく)の魅力だと思います。
竹の丸み、細かい節間の見た目が美しく、多くの釣り人から高い人気を誇ります。
釣竿の持ち手部分である「握り」に使用されることが多いです。
淡竹(はちく)を穂先に使用するには適していません。
竹自体の強さに弱さを感じること、皮身が薄いことが理由です。
先ほどご紹介した布袋竹よりも、皮身が薄いことが特徴。
これは余談ですが、根掘りで収穫された淡竹の小節(こぶし)部分は希少ですよ♪
【淡竹淡竹(はちく)の概要】
分類:イネ科・タケ亜科・マダケ属・クロチク
別名:アワダケ、呉竹(くれたけ)
特徴:高さ10m〜15m前後まで成長する
茎径:3cm~10cm
竹の種類⑥:高野竹(こうやちく)
竹の種類⑥として「高野竹(こうやちく)」をご紹介します。
適度な硬さや弾力があることが特徴です。
細い見た目をしていますが、力強い竹になります。
穂先と手元の中間に位置する「穂持ち」として使用されることが多いです。
へら竿、真鮒竿の材料によく用いられますね!
最近では、フライフィッシングロッドの穂先に用いられることも。
竹の種類⑦:真竹(まだけ)
竹の種類⑦として「真竹(まだけ)」をご紹介します。
節に2本の隆起線(りゅうきせん)があることが見た目の特徴です。
この独特な節の形状や節間の長さが相まり、釣竿の材料に適していると言われています。
硬くて、節間が長い古竹を使うことが多いです。
竹材の性能として高い弾力性と強度が魅力。
伝統的な釣竿に使用されます。
削り穂先と呼ばれる、和竿の穂先の一種として紀州へらぶな竿、江戸和竿、鮒竿などに使われるんです♪
竹の種類⑧:黒竹(くろちく)
竹の種類⑧として「黒竹(くろちく)」をご紹介します。
最初は緑色をしているのですが..。
1年〜2年という時間が経つことで「黒褐色」に変化することが特徴。
この黒色に漆をかけることで、さらに黒みが浮き出してきて綺麗なんです♪
竹材の強さとしては、やや弱さを感じてしまいます。
穂先に使用する竹材としては適していません。
よく「穂鞘(ほざや)」に使用されます。
穂鞘(ほざや)とは、先端部分のことを言い、直接魚の引きを受け止める役割を担います。
竹の種類⑨:らっきょう竹
竹の種類⑨として「らっきょう竹」をご紹介です。
ひとつひとつ節の部分が、膨らんだ形をしています。
見た目がラッキョウそのものなんです!笑
らっきょう竹は釣竿の材料には適していません。
ですが、置き竿に使用する「竿掛け」、タモの柄部分である「玉の柄」などに使用されます。
竹材の種類別に解説!釣竿のどの部位に使用する?
それでは、竹材の種類別に「釣竿のどの部位に使用するのか?」をまとめていきます。
下記に「種類別|釣竿の使用部位」として、グラフを作成しているのでチェックしてくださいね♪
【種類別|釣竿の使用部位】
手元 | 胴 | 穂先 | 竿掛け、玉の柄、ケースなど | |
布袋竹 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
矢竹 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
丸節竹 | × | 〇 | 〇 | × |
五世竹 | × | 〇 | 〇 | × |
淡竹 | 〇 | × | × | 〇 |
高野竹 | × | 〇 | 〇 | × |
真竹(削り穂) | × | × | 〇 | × |
黒竹 | × | × | × | 〇 |
らっきょう竹 | × | × | × | 〇 |