今回の記事では、初心者さんが押さえておくと便利な「スチールヘッドの見分け方」を徹底解説していきます。
トラウトアングラーなら、スチールヘッドに対して「1度は釣ってみたい」と強い憧れをもっている方も多いはず!
無数にいる魚種の中でも「釣りにおいて、最高のターゲット」と呼び声高い、スチールヘッドの引き味やパワフルさは、それくらい魅力的なのです!
そんな、一生モノの出会いを見逃さず。
自信を持って「よっしゃ!スチールヘッドが釣れた!」と胸を張って言い切るためにも、今回の記事をお役立てください!
Contents
人生で1度は釣りたい!
憧れの「スチールヘッド」とは?
スチールヘッド(Steelhead)とは、トラウトアングラーなら「人生で1度は釣ってみたい!」と誰もが胸を躍らせる存在です!
そんなスチールヘッドの正体をひとことで言うなら「河川や湖から海へ下り、大海原で成長して川に戻ってきたニジマス(=降海型)」になります。
荒れ狂う海で外敵から逃げ惑い、何百キロもの距離を泳ぐ過程で鍛え上げられた肉体は、まさにアスリートそのもの。
ヒットした瞬間に「本当にニジマス?!」と疑ってしまうくらい、爆発的なパワーで走り回るため、ドラグが鳴り止むことを知りません。
実際に「スチールヘッドの引き味は、世界一」と大勢の釣り人が口を揃えて称えるほど。
しかし、我々釣り人にとって「重大なお悩み」が存在します。
スチールヘッドは、もともとは私たちのよく知る「ニジマス」と同じ魚です。
そのため、見分けるポイントを押さえていなければ、釣り上げた時に「スチールヘッド?それとも普通のニジマス?」と不安な気持ちになることも..。
最悪の場合、スチールヘッドが釣れたことすら自覚できていないかもしれません。
本当に、スチールヘッドとニジマスを見分けるのは難しい...?
見分けるポイントは存在する?
結論から言うと、スチールヘッドとニジマスを外見だけで完璧に見分けるのは、「ベテランでも非常に難しい!」と言われています。
それもそのはずで、この2匹は生物学上「全く同じ種類の魚(学名:オンコリンカス・マイキス)」なんです。
実際、海に降りるまでスチールヘッドは、私たちのよく知っている河川や湖に生息しているニジマスと外見がほとんど同じ。
大勢のアングラーさんが「スチールヘッドとニジマスを見分けることはできない?」と不安を抱いてしまいがちですが、ご安心ください!
100%の断定は難しくても、スチールヘッドとニジマスの見分け方のポイントを覚えておくだけで、自分なりに「これはスチールヘッドだ!」「ニジマスが釣れた!」と確信を持てるようになりますから。
しかも、押さえるべきポイントは意外と簡単です。
ここから先では「スチールヘッドとニジマスの見分け方3選」を一緒に学んでいきましょう!
スチールヘッドとニジマスの見分け方3選
見分け方①:頭部(ヘッド)
スチールヘッドとニジマスの最も簡単な見分け方として、まずは「頭部(ヘッド)」に注目しましょう。
具体的には、「頭の色」と「頭の斑点の数」の2つをチェックするのがおすすめ。
頭の色をチェック!
普通のニジマスに比べ、スチールヘッドの頭頂部は「緑を帯びた真っ黒色」をしているのが特徴です。
名前にあるスチールとは鋼鉄を意味していますが、実際には黒光りするような深い色味をしています。
ネット上にある写真からでも、「スチールヘッドの頭って色濃いな〜」と感じるはずです。笑
頭の斑点の数もチェック!
頭部の斑点(黒点)が少ないことも重要な見分けポイント。
ニジマスは頭の先まで黒い点がたくさん散らばっていることが多く、スチールヘッドは頭のてっぺんの黒点が少なく、スッキリして見えます。
イメージとしては、こんな感じです。
- スチールヘッド(降海型):黒く塗りつぶした後に、少しだけ点を足した「上塗り」
- 普通のニジマス(陸封型):全体に細かく点を打った「点描画」
スチールヘッドという名前を直訳すると、まさに「鋼(はがね)の頭」!
それくらい頭部は大きな特徴の一つですから、釣り上げた際は、まず彼らの頭をじっくり眺めてみてください。
見分け方②:側線より下の斑点
次にチェックしてほしいのが、「側線より下の斑点(黒点)」です。
つまりは、彼らのお腹部分に注目するとグッド!
側線とは、普通のニジマスの胴体の真ん中に走る「ピンク色の帯」をイメージしてくれると良いかと思います。
具体的に「スチールヘッド」と「普通のニジマス」には、以下のような違いがあります。
- スチールヘッド(降海型):側線より下のお腹側には、斑点がほとんどなく、驚くほど真っ白(あるいは銀色)に輝いています。
- 普通のニジマス(陸封型):お腹の方まで黒い斑点がポツポツと広がっていることが多く、中には全身が黒点だらけの個体もいます。
スチールヘッドのお腹が綺麗なのは、海で生き残るための「生存戦略」があるからです。
海に潜む大きな外敵からすれば、胴体にある斑点は非常に目立つため、そのままでは格好のエサになってしまいます。
そのため、スチールヘッドは海面からの光や水の色に同化して姿を隠す「保護色」として銀白色の魚体を手に入れたのです。
見分け方③:魚体のフォルム(形状)
最後に見るべきは、「魚体のフォルム(形状)」です。
スチールヘッドと普通のニジマスでは、醸し出す「アスリート感」が全く違います!
具体的には、以下のような違いがあります。
- スチールヘッド(降海型):長距離を泳ぎ続けるため、全身が筋肉質で引き締まった「流線型」。
- ニジマス(陸封型):全体的にふっくらとしていて、愛嬌のある「丸みを帯びた体型」。
さらに、ぜひ注目してほしいのが「ヒレの大きさ」と「尾びれの付け根」です。
荒波の中でも泳ぎ続ける必要があるスチールヘッドは、ヒレが大きく、それを動かすための付け根部分が非常に太く発達しています。
【見分け注意】銀毛(スモルト化)や大きさで判断するのはNG!
ここでは、「銀色だからスチールヘッドだ!」と決めつけることが危険な理由を解説していきます。
銀毛(スモルト化)とは、海水へ適応するための前準備として行われる現象です。
そのため「銀色=海へ行く魚(降海型)」というイメージを持つ方も多いですが、実は100%断定できるわけではありません!
理由①:海へ行かなくても「銀毛」になる個体がいる。
海へ降りなくても銀色になる個体は意外と多いんです。
一例ですが、河川で生まれ、湖で生活するニジマスの中には、湖という広い環境に適応しようとして銀毛(スモルト化)するケースがあります。
僕個人としては、管理釣り場でも、稀に銀色の魚体をしているニジマスを見かけた経験があるくらいです。
もしかしたら、魚たちが湖や管理釣り場という広い環境を「海」と勘違いして、降海するための前準備を始めたのかもしれませんね!
理由②:帰ってきたスチールヘッドは「本来のニジマス色」に戻る。
面白いのが、海から故郷の川に戻ってきたスチールヘッドは、時間が経過するとともに本来のニジマスの特徴である「虹色の魚体」を取り戻していくということ。
これは、下記の2点が理由です。
- 水域を生き抜くために必要だった機能をそぎ落とし、淡水域という環境に再び適応するため。
- 産卵のために婚姻色(こんいんしょく)を身に纏うため。
理由③:「大きい=スチールヘッド」とは限らない。
サイズ感で見分けるには、少し注意した方が良いと思います。
なぜなら、ニジマスの中には「ドナルドソン」と呼ばれる、大きく育つ個体を選抜し、掛け合わせることで生まれた「ニジマス界のエリート家系」が存在するからです。
彼らもまた、スチールヘッドに負けないほど大きく育ちます。
だからこそ、大きさだけで「スチールヘッド?それともニジマス?」と断定せず、今回ご紹介した3つの見分けポイントを「組み合わせ」で判断するのがおすすめ。
もちろん、スチールヘッドが80cm〜1m以上に達する圧倒的な魚であることは事実です。
陸に上げた際に「普通のニジマスとはスケールが違うぞ!?」と感じたら、たしかにスチールヘッドの可能性は高いです。
ですが、まずは「頭部」「斑点(側線より下)」「魚体のフォルム」の3点を冷静にチェックしてみることを、個人的にはおすすめします。
日本では「スチールヘッド」は釣れるのか?
結論からいうと、「日本国内でスチールヘッドを狙って釣るのは難しいけれど、チャンスはある!」という状態になります。
最も可能性が高いのは、やはり野生のニジマスが多く生息している北海道です。
河川がダムなどで遮られず、海までしっかりと繋がっている場所であれば、降海型のニジマスに出会えるチャンスは十分!
身近な場所でスチールヘッドを狙うなら「管理釣り場」が1番の近道です。
川から海へ下り、再び戻ってきたという経験を積んだ「真のスチールヘッド」と断定はできませんが、スチールヘッドの血を引く力強い個体に出会うことができるかも..!?
「北海道には遠くて行けないけど、スチールヘッドの強烈な引き味を経験したい!」と言う方は、事前に釣り場の公式HPやSNSで放流情報をチェックしてから、足を運んでみてください!
【絶対に釣りたい!】
本格的にスチールヘッドを狙う場合、海外釣行も考えよう!
「絶対に本物のスチールヘッドを釣りたい!」と考えているトラウトアングラーさんも、いらっしゃるでしょう!
未だ見ぬ強烈な引き、そして美しすぎる魚体をその目で見たいという気持ちは、何にも変えられませんよね。
僕としても、死ぬまでに1度は本物のスチールヘッドに出会ってみたいものです。
本来、スチールヘッドは「PNW(太平洋岸北西部)」と呼ばれるエリアで釣れるような、非常にレア度の高い魚です。
具体的には、アメリカのワシントン州やオレゴン州、そしてカナダのブリティッシュコロンビア州などが聖地(メッカ)として知られています。
近年、一部の海域では個体数が減り、絶滅危惧種に指定される場所もあるほど貴重な存在となっていますが、だからこそ出会えた時の感動は計り知れません。
調査したところ「フィッシングツアー(スチールヘッド狙いに特化した)」なども開催されており、そこで釣り上げられたスチールヘッドの姿はまさに圧巻の一言。
真っ黒な頭、汚れのない真っ白な腹部、そして力強い流線型のフォルム。
体によっては鮮やかな婚姻色を纏っていたり、1メートルを超えるような超大型も存在していました!
海外遠征でスチールヘッドに挑むという最高の釣行体験は、間違いなく「一生モンの思い出」になるはずです。
ぜひ、あなた自身の手で「鋼鉄の頭=スチールヘッド」を釣り上げてみましょう!